【 Life of props 】 * 【 props 】 とは
【 陶芸工房 弁華別 ほたる窯 】 で制作している製品ブランドです。
04/11
2025
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04/05
2015
この数年、自作窯にこだわりすぎて
試験的に作陶したまま焼成にまで至っていなかったブツがたくさんある。
なぜ焼いていないかというと
自作窯の試行錯誤を繰り返しているうち
使用していたコンクリートブロックが消耗し庫内温度が上がりきらずに生焼けになってしまうからだ。
しかし、試してみたいことは数々あって
気持ちばかりが先走りした結果でもある^^;
自作窯は温度計を使用しておらず
短く切った銅のパイプを入れておき
これが溶けたことで、1000℃を超えたと判断するばかりのものだったが
後半ではこのパイプが溶けない状態が続いていた。
さて、この溜まった試験ブツだが
地元土Bと、余市の赤土が主で
その他には、信楽土に、拾ってきた石で作った釉薬をかけたものばかりだ。
つまりは、市販品を一切使わずにどこまでできるかというものなのだが
最終段階の、焼成ができなければ何の判断も下せない^^;
今回入手したゼーゲルコーン式の小型電気窯は
ゼーゲルコーンをスイッチとして電熱線のオンオフを行うため
セットしたゼーゲルコーンの温度までは確実に上がるものだが
強いて言えば、上限温度での長時間のねらしができないことが欠点でもある。
ともあれ、とりあえずの焼成実験ができるようになったので
作り溜めたまま、2年ほど乾燥状態だったブツたちを
次から次と焼いてみることにした。
今日はまず
かつて、余市で縄文式土器を作成するために使われたと思われる「余市の赤土」で
この土は、余市周辺へ行けばどこででも採取できる。
そこそこの可塑性があるが、硅砂などのシャモットとなるものも多く含まれ
板状以外での作陶が難しいので、ふるいにかけ砂粒などを除いて練り込むことで、なんとか使い物になる。
焼いた表面は江別煉瓦と似たような仕上がりで
地質図から見ても、江別の煉瓦土と同様のものと見て間違いなさそうだ。
拾ってきた石をすり潰して粉にした釉薬を部分的に塗ってみたが
やはり長石で間違いないようで、薄い部分はガラス質となったものの
単味のせいか、厚めに塗ったところはカイラギのようにめくれ上がった^^;
ねらしの時間を長くするか、藁灰などを混ぜることでどうにか使えそうだ。
他に3っつ焼いてみたが、いずれも「地元土B」で
信楽の赤よりも明るいオレンジから肌色に仕上がる。
採取してから1年寝かせたこともあってか可塑性も高く
練り込むだけで作陶できる逸品のようだ。
こちらも、拾ってきた石の釉薬を刷毛塗りしているが
やはり厚塗りすると乗りが悪く、カイラギ状になるものの
釉溜まりができているところは、怪しげな色を湛えている。
極薄で塗った部分は艶のいいガラス質となり
指ではじくと「キーン」という金属質に近い音がする。
モノによっては、作陶中か乾燥中に鉄分を含んだものがかかったのだろう
部分的に黒いしみが出ている。
つまりは、鉄類による下絵付けが可能だということで
志野焼のような変化も楽しめるのかもしれない^^
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