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【 Life of props 】 * 【 props 】 とは 【 陶芸工房 弁華別 ほたる窯 】 で制作している製品ブランドです。
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04/17

2024

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そもそも、余市の赤い土とは・・・
下記の二つのリンクを見ていただければと思う。

余市にブドウ狩り & 土採取
http://blog.livedoor.jp/kitanohotaruya_-hotarugama/?p=23
出番を待つ陶芸材料と、ガストーチによる焼成テスト
http://blog.livedoor.jp/kitanohotaruya_-hotarugama/?p=22


余市周辺には、古代文字が刻まれた「フゴッペ洞窟」や
「西崎山環状列石」「忍路環状列石」などいくつかの環状列石があり
古代人の生活もうかがい知ることができる土器類が多数発掘されている。

この周辺で発掘された土器類の殆どが赤いレンガ色をしており
その形状は「縄文式土器」そのものである。

また、「西崎山環状列石」周辺、数十キロにわたって
この赤い土を採取することができる。



この種類の赤いレンガ色の土はどこにでもあるものではなく
日本国内でも少ない地域に限られ、極めて希少なものであるらしいが
当別から江別にかけて筋状に存在し
「江別煉瓦」の製造にも利用され、サッポロビール工場の煉瓦としても使用された。




余市周辺では、小高い丘の上などに大量に埋蔵されており
硅砂や石英などの細かな粒子を多く含んでいる。

この赤い色は、「弁柄」と呼ばれる酸化鉄の含有率が非常に多いためだろうと考えられるが
高温焼成すると、火が当たる部分は赤く、当たらない部分は白くなる。

この赤い酸化鉄の割合は極めて多く、非常に微粒子なため
湿った状態で放置しておくと、固く締まり、根に力の無い植物などが生えにくい。



3年前に採取し、水簸、練り込み、乾燥、熟成など
色んな方法で保存しておいた土を
2015年4月から揉みを繰り返したのち、作陶に利用してみた。

採取したばかりの頃には、揉んでもポロポロとして可塑性が低かったが
熟成したことで、今ではろくろでも作陶が可能となった。

以前は、乾燥中のひび割れも多かったが
熟成と練りを繰り返したことで収縮率が均一になったと思われ
今は、ひび割れもなくなった。


焼成温度について、写真の物は800℃の素焼きを行ったもので
この温度は、太古の昔に、野焼きにて作られた縄文式土器とほぼ同じ温度である。

また、この土による1230℃の高温焼成と、釉がけを、以前に試しているが
通常の陶芸用粘土との違いは殆ど無く
ある程度の製錬を行えば一般の陶芸粘土として扱うことができることがわかった。



余市湾の波の音を聞きながら
この土のある高台で、土を掘り、土を練り、野焼きを繰り返した古代人は
焼き上がった器を大切に抱きしめてフゴッペまで歩いたことだろう。

この周辺では、海岸線に別の遺跡も見つかっており
そこでは煮炊きもされていたようである。

また、小樽市手宮洞窟やフゴッペ洞窟では
古代文字や縄文式土器の他に、鉄器なども見つかっている。

鉄の製錬には1500℃以上の溶鉱炉が必要となることから
この鉄器は、余市で製錬したものではなく
交易などによって別の地域から入手したとも考えられる。

そんな古代人に思いを馳せて
土を練り、ろくろを回し、電気窯で焼いてみる。

1600年という時の流れは
人の営みをさほど変えていないのかもしれない。

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3年前に地元の当別町で採取した土で植木鉢を作ってみた。
元々、地元の町おこしのきっかけになればと
ホタルを育成したり、蓮を育てたり、ブドウを育ててワインを作ったり
風景を写真で紹介したりと色々やってきたが
3年前から計画していたことが、地元の土での陶芸だった。
近隣の水田や山野を探し、焼き物になりそうな土や
釉薬になりそうな石を見つけては、実験を繰り返し
使えそうな土は様々な方法で寝かせて熟成させていた。
3年前に思い立って、その時にまず始めたのは
キャンドル・シェードを制作し
ホタルを無料で観賞できるように設備してから
その沿道にキャンドル・シェードを配置し
暗い足元を照らしだすということだった。
その時の土は、掘り出したばかりのもので、まとまりが悪く
キャンドル・シェードどころか、ぐい飲みのような小物を作るのにも苦労した。
あれから3年が経過し熟成した土は、ろくろ引きもできるほどに粘りと腰が強くなり
湯呑みや、コーヒーカップのような薄いものも引けるほどになっていた。
ココに紹介したものは
表面のクラックを作るために厚作りとなっているが
1230℃の高温焼成にも耐え、釉薬の乗りも良く
何よりも、ろくろ引きで、これほどのクラックをつけてもへたらない。
この鉢は、庭に移植した藤の木を植えるための盆栽鉢にしてみた。
今後も、この地元の土で色んなものを作ってみたいと思う。

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まだ研究中なので、ちょっとへなちょこだけれど^^;



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05/15

2015



昨夜、本焼きしておいたものを今朝取り出した。

抹茶椀を作る方向性でろくろ引きしたものだが
素焼き前までに底にヒビが入ったものは
釉を流して、本焼きでヒビを埋めたり
今回のように、穴を開けて植木鉢にしてしまうw

1枚目のものがまさにそれで
焼き上がりを見ると、ちょっと勿体なかった気もする^^;

釉薬を筆で叩きつけた胴と見込みに
いい感じでカイラギが出ている^^

また、その上に流れているのは
自作の青織部・・・と言ってはいるが
台所に使う重曹に銅のパイプをヤスリで削り入れただけの物で
アルカリソーダ釉的なものだろうw

ただ、流れ止めとなる土系が入っていないので
流れることこの上なく、底に開けた穴から流れ出て
蒼いガラスが棚板と密着していた^^;

結局、棚板を割っちゃった><





2枚目は
こちらも同じく、筆で釉薬を叩きつけカイラギを出したもので
その上と、見込みには透明釉を吹き付けてある。

銅のかいらぎはいい感じだが、見込みには景色が無く
少し物足りなさも感じる。





3枚目は
他と同じように、釉薬を筆で叩きつけ
その上からマンガン窯変釉を薄くかけ
カイラギの色変化を出してみたが
こちらもやはり、見込みに何もしていないので景色が無く
物足りなさを感じる。

見込みには透明釉を施しているので水漏れはしないが
ヒビが入ってしまった^^;



さて、これで、カイラギの性格もなんとなくわかり
めくれが酷すぎる時には
僅かに流れる釉をかけてもう一度焼くなどの処理も見出せた^^

特に、見込みにカイラギを使用する場合には
流れる釉を二重掛けするか
ガラスフリットを入れることで
カイラギによる凹凸が滑らかになり、本来の器としての
「汚れにくい」「洗いやすい」などが得られる。

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フードボウル1点目

依頼があって作ってみた「ワンコとニャンコのフードボウル」も
やってみると、これはこれで面白い^^

ろくろ引きの練習にはなるし
色指定がないので、色んな冒険ができるw

んで、冒険してみたw


本焼きが終わったばかりの、まだ赤くて熱いのを窯から引っ張り出し
鳥の羽(フライ・フイッシング用のマラブー)の毛羽立った部分を
器の表面を撫でるようにくっつける。

器にくっついた羽は、一瞬にして燃え尽き
表面に黒い跡を残す。

やり方次第では、もっと多くのバリエーション展開が楽しめそうだ^^



「羽音」 信楽白土

オリジナル青織部釉






フードボウル2点目

同時に焼いたもう一つのフードボウルだが
失敗というか、嬉しい誤算w


釉薬に乳白を厚掛けしたのだが
表面は半分以上が流れ落ちてしまった^^;

しかし、残った分と
内側(見込み)には、カイラギ状になって、ぽってりと残ってくれた^^

「これはこれでいい感じじゃん」なんて言いながら撫でていると
ヌメヌメとして気持ちいい♪w

それでちょっと新しいこと閃いちゃったw

ので、その結果は、また近いうちに(^_-)-☆


んで
これは、見込みの茶溜まりの部分に
琉球ガラスの赤を流してもう一度焼成してみようと思う^^

ちなみに、表面の黒は
白だけでは退屈かなと思い、焼く前に黒マットを筆で弾いてみた^^




「白もっこり」 信楽白土

乳白釉


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● プロフィール ●
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きこりん@北のほたるや
性別:
非公開
自己紹介:
北海道石狩郡当別町弁華別
【 陶芸工房 弁華別 ほたる窯 】
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